車椅子介助

 

車椅子介助をしていて、車椅子に乗っている方から

こんなことを言われた経験はありませんか?

 

「あなたの車椅子介助、下り坂の時怖い」

 

これ、もしかしたら間違った介助をしているかも!?

今回は車椅子介助で下り坂の時の正しい介助方法を

介護福祉士ライターえいちゃんに書いてもらいました。

えいちゃん

後半は私が右足を骨折した時に歩行不能になり、

車椅子介助を受けた時の体験談も書いていきます。

私はまだ若いですが、(自慢?笑)家の前の急な

下り坂を正しい方法で介助された時と間違った方法で

介助された時の感じ方の違いを体験談として

私本人が書いていこうと思います。

 

間違った方法(やってはいけない方法)

ダメ

ここでは、下り坂で車椅子介助をする際の間違った方法や、

やってはいけないことについて書いていきます。

 

急な下り坂の時に前向きで押す

急な下り坂の時も、あまり意識せずに普通に前向きに

押していませんか?

急な坂の時は、前向きで押してしまうと車椅子に

乗っている人は地面に顔が向き前に傾くので、

怖い思いをします。

 

車椅子から離れるときにブレーキをかけない

これは下り坂でなくても当てはまるのですが、

車椅子から離れるときにブレーキをかけない

介助者がいます。

しかしこれはNOで、特に下り坂の場合、車椅子が

どんどん動いてしまいとても危険です。

どんな場所でも多少は傾斜がありますので、

必ず車椅子から離れるときは

ほんの少しであっても必ずブレーキを掛けるようにしましょう。

 

急発進をする

これも車椅子介助をする際はいつでも当てはまりますが、

急発進をしてはいけません。

急発進は接触・衝突事故にもつながりますし、

車椅子に乗っている人が怖がります。

惰性(だせい)に任せる

下り坂の場合、急な坂でなければ前向きに押しても

構いません。

ただし、惰性に任せるのはやめましょう。

車椅子をしっかりと握ってください。

車椅子が何かのきっかけ(例えば落ちていた物など)で

変な動きをした時に勢い余って制御不能になってしまいます。

 

正しい方法

OK

ここでは、下り坂で車椅子介助をする時の

正しい方法について書いていきます。

 

急な下り坂の時は後ろ向きにする

急な下り坂の時は、車椅子を後ろ向きにして

自分の方に引くようにして押しましょう。

後ろ向きにすることで、車椅子に乗っている人の

目線が斜め上向きになるので、怖がられる

ことはありません。

急発進をせず、ゆっくり動かす

特に下り坂の時はそうですが、急発進をせずにゆっくり

動かすようにしましょう。

先ほども申し上げましたが、急発進をすることにより

事故にもつながりますし、車椅子に乗っている方が

怖がってしまいます。

気を抜かずにしっかりとハンドルを握る

先ほど、”惰性に任せない”というお話しをしましたが、

下り坂で楽だからと言って気を抜いてはいけません

しっかりとハンドルを握って解除を行うようにしてください。

声かけを適宜行う

少し変わった動作を行う場合、声かけを行う事も大切です。

介助者は車椅子を操作するわけですから車椅子が

次どのように動くか分かりますが、乗っている人は

分かりません。

ですので、

「急な下り坂なので後ろ向きにします」

「少し下り坂になります」

などの声掛けを適宜行うようにしましょう。

また、基本的なことになりますが最初車椅子を

動かすときは必ず「動かします」と一声かけましょう。

急に動いたら介助されている側は怖いです。

~車椅子体験談~

ここからは私、編集長のまーくんが執筆いたします。

 

私はちょうど今から2年前に右足を骨折してしまいました。

原因は運動不足の状態で家の中で飛び回ったため、

ジャンプして着地に失敗して足首を骨折してしまいました。

たまたま家に車椅子があったので、移動の時は

車椅子という生活を1か月ほど続けました。

今まで歩けていたところから急に歩けなくなり、

自由に動けなくなったのでとても不便でした。

自由に歩けることのありがたみを身に染みて

感じました。

最初車椅子に乗った時は、

「眺めが全然違う!」

とちょっと新鮮な気持ち半分、

「このままではいけない。迷惑をかけてしまう。」

という焦りの気持ち半分でした。

 

外から家に帰ってくる時、下り坂があるのですが、

最初よく分からずに急な坂道を前向きに

押されたことがあります。

その時私はシートベルトもしていませんでした。(笑)

私はまだ若いので車椅子のひじ掛けの部分を

力いっぱい握って転落はしませんでしたが、

転落してしまうのではないかと思い非常に怖かった

のを今でも覚えています。

当然、「危ない危ない」と声を出してしまいました。

当時は足を骨折していましたから、転落したら

当然足の状態は悪化してしまうので、とても怖かったです。

そんな時、えいちゃんが教えてくれたのが、

「急な坂道の車椅子介助は後ろ向きに」

ということでした。

それ以来、家の前の坂道は怖くなくなりました。

えいちゃんとの関係については追及しないでください(笑)

そんな日々が1か月。

ようやく歩けるようになったときは、とても嬉しかった

のを今でも覚えています。

その一週間後には大好きな野球にも復帰。

最終打席でホームランを放った時は、

とても嬉しくて涙がでました。

介助してくれた家族にもお礼を伝えて、

私の車椅子生活は終わりを告げました。

 

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